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The King of Torts
著者: Grisham, John(著)
販売元: Dell
発売日: 2003年12月24日
種別: マスマーケット
価格: ¥621
在庫: 在庫あり。
ページ数: 480ページ

多読国民のレビュー

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2012/11/28 By dadmam (評価:4点 / ジャンル:CS / YL:7.2 / 語数:108,250)
 Tortとは、大企業を相手に訴訟を起こし大量の和解金を勝ち取る弁護士のことです。
主人公Clay Carterは大学出の31歳。 Washington D.C.で給料の少ないPublic Defenderをしています。同級生よりさえない境遇で金持ちのガールフレンドRebeccaにも逃げられます。
 Clayが引き受けた殺人事件の犯人は犯行を認めていますが動機がまったくありません。動機がない殺人事件は他にもありました。やがて大きな薬会社の和解人Max Paceから和解のとりまとめを依頼されます。被害者の家族に和解させれば報酬は$15Mです。実は治療薬の副作用で患者がいきなり殺人を犯す可能性があるという設定です。ClayはPublic Defenderをやめ、自分の法律事務所をもち、Maxのアドバイスを受けながら和解の工作を行います。
 Tortとしてのはじめの仕事が成功すると、さらに大きな仕事をMaxから依頼されます。ClayはTortsの集まるセミナーをMaxから紹介されそこで知り合ったThe King of TortsのPatton Frenchと組んでこの仕事も成功させます。その報酬はなんと$100Mです。その次の仕事もMaxと組んで行う大企業相手の大仕事です。
 さえない弁護士から、突然億万長者になった若い弁護士の出世物語です。自家用Jet機を所有する弁護士になるプロセスが、こういうこともありそうだと思わせるタッチで書かれています。成功物語を読むのは気持ちのよいものですが、著者はお金を求めるよりも、心の豊かな人物を前の作品で描こうとしていたはずなのになーと違和感も読んでいて感じました。
 前半は成功物語ですが、後半になって逆に訴えられ破綻に向かうところが描かれていきます。最後にはRebeccaを取り戻し、友人にささえられてお金では買えない人生の宝を手に入れます。
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