多読王国 | タドキストの為の無料読書(洋書多読)管理コミュニティ

Everything I Never Told You: the unforgettable international bestseller (English Edition)
著者: Ng, Celeste(著)
販売元: Abacus
発売日: 2014年08月14日
種別: Kindle版
価格: ¥879
在庫: 今すぐダウンロードできます。
ページ数: 305ページ
Psychological & Suspense: 257位
Asian American: 33位
Domestic Life: 228位

多読国民のレビュー

全件2 人読んだ2 人読書中0 人興味0 人積読0 人
コメントなしも表示する
2018/05/08 By シュバババン (評価:4点 / ジャンル:HU / YL:6.5 / 語数:95,091)
難易度 難しすぎず、簡単すぎず。ハンガーゲームと同じぐらいの難度

内容 5人家族の物語。

母 マリリン  医者を強く志望していたが出来ちゃった婚を機に断念。果たせなかった夢を長女リディアに託す教育ママ。

父 ジェイムス 中華系2世 大学教授、肌の色で差別されて生きているため、周りに溶け込みたいという
       コンプレックスが強い。リディアが学校に溶け込めているか異常に気にする。
        家でも波風をたてたがらず、教育ママを諌めることをしない。

長男 ネイサン 親はリディアに構いっぱなしでネイサンには興味がない。
        偶然宇宙に興味を抱き、自分で努力してハーバードに合格。リディアの唯一の理解者

長女 リディア 15歳、母が家出した時のトラウマで過剰に親の期待通りに行動してしまう。
        母親からは医者というキャリア、父親からは社交的な子といった期待を押し付けられるが、
        成績はどんどん下降、友達ほぼ0と追い詰められていく。

次女 ハンナ  5歳ぐらい? 家族の誰も関心を払わない空気のような存在。ずっと家族を観察して育ったため
        人の感情を察するのが上手。年齢が若いこともあり純真。

 期待をかけて育てていた娘が湖で溺死してしまうという教育ママの悲劇。

感想 教育熱心な親の「これって親のエゴの押し付けかも?」という罪悪感を物語化したような話。印象的だったのは母マリリンがリディアに医学書を与える時の枕詞「もし気に入ったなら読めばいいけど」、このセリフからも分かるようにマリアンは極端なエゴイストではなく、普通にどこにでもいそうな善良な親なのだが、子供を追い詰めてしまう。
 さて、題名のEverything I Never Told Youとは何のことなのか?これは謎なのだが、私としてはリディアが最後に悟った「いつになってもまだやり直せる、生まれ変わることが出来る」というメッセージなのだと考えた。このメッセージはI(リディア)から超常的にYOU(遺族)に伝わり、遺族に変化をもたらす。湊かなえ的な嫌ミスかと思いきや、最後に救いはある。
thanks機能は会員のみ

このページの先頭へ