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コロンブスの新大陸発見から建国200年記念（1976年）まで。
教科書だからポイントを簡単にまとめただけとはいっても、こうして見ると最初から今までずっと戦争と差別ばかりだな。読んでてうんざりする。

アメリカ小学校の教科書から取った文章で綴られるアメリカの歴史です。英文自体は易しめで、完全な日本語対訳も付いています。ただ、内容は歴史の教科書そのものなので、じっくりと読み進めていくことになりました。英文理解が読むスピードを決めるのではなく、内容の咀嚼が読むスピードを決めるという、英語多読においては稀有な状況になりました。

自由と平等を謳っているアメリカはまた、先住民の生活を奪い、奴隷制度を敷き、黒人差別を続けていた国でもあります。と同時に、自由と平等の理想を追求し続けている国でもあります。

日本の教科書は検定制度があり、歴史分野は特に、歴史的事実のみを淡々と記載するような無味乾燥な記述にならざるを得ない側面があるかと思います。とりわけ、主観的な記述は許されません。しかし、アメリカには検定制度がないばかりか、教科書の内容も極端に言えば学校単位で異なります。この本の記述は、決して無味乾燥な記述ではなく、多分に主観的記述も含まれていますが、微妙な問題については言葉を丁寧に選んであり、アメリカの歴史が生き生きと描かれています。

CER6の本を読んでいるレベルですが、知らない単語が250語以上はありました。
（YL 6.0以上の本を読んだことがないので、YLはわかりません）

小学生向けなので、難しい単語は英語の本文中に説明が加えられています。
また、写真も多く挿し込まれていてするすると読み終わりました。
多読用としては向いていないかもしれませんが、対訳がついているので理解が難しいニュアンスなどを日本語で確認でき、私にとっては良かったです。