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冒頭、ラマトという国での内乱を予見し王子が側近と亡命を企てるシーンから、イギリスの女学校での入学式のシーンに。お話は女学校をベースに進み、そこで先生が次々と殺害されていきます。

ふたつの一件無関係な舞台が登場人物たちと絡み合って展開し、最後は今回も一番意外な人が犯人だというのは想定内。

お腹が空いたという話題から、じゃあteaにしましょうかという流れに行くシーンがとても英国的だなと感じました。日本人的思考ではお腹が空いたらteaとはならんやろと思います。

 3万語を切る短さから登場人物の描写が少なく出来事が詰め込まれているので、読み手は推理するというよりあらすじを追うだけのようになってしまう感は否めません。

 それでもハーパーコリンズのこのシリーズは、沢山あるアガサ・クリスティの作品を知るという意味ではアリなのかなと思います。
図書館にあるぶんは全部読んでみようかなと思います。ただ「オリエント急行殺人事件」や「そして誰もいなくなった」などの超有名作品はこのシリーズには無いようなので、そこだけが少し残念。