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Playing with Fire: A Novel (English Edition)
著者: Gerritsen, Tess(著)
販売元: Ballantine Books
発売日: 2015年10月27日
種別: Kindle版
価格: ¥880
在庫: 今すぐダウンロードできます。
ページ数: 242ページ
Psychological & Suspense: 1461位
Suspense: 3018位
Women's Fiction: 3329位

多読国民のレビュー

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2021/01/12 By ぶーさーさー (評価:5点 / ジャンル:FI / YL:6.2 / 語数:61,348)
初 Tess Gerritsen です。医学博士号を持つアメリカの女性作家で、検死官もののシリーズなどで有名なようですが、まずは単発もののこの本を読んでみました。

マサチューセッツ在住の女性バイオリン奏者の Julia 、コンサート・ツアーの後ローマの骨董店で買った本の中に1枚の手書きの古い楽譜を見つける。
「Incendio」(炎という意味)というタイトルのこの楽譜に Julia は惹きつけられ、帰国後この演奏の難しい楽譜の練習を家で始めるが、この演奏で奇妙な事が起こり始める。(本のタイトル「Playing with Fire」はここから)
Juliaが夢中で練習、ふと気がつくと飼い猫が無残に殺され、3歳の娘の手が血まみれ・・・。又ある日、練習中太ももに痛みを感じ、見るとガラス片が・・、そばには血のついた手の娘が。
この楽譜は一体何なのか? 娘は一体どうしたのか・・・・・?

ウーム、これってひょっとしてホラー系だったの?と感じさせる展開で話は進んで行きますが、読み進めて行くとそうではなく、逆に全く予想もしなかった方面に話が繋がっていきました。第二次大戦のホロコーストです・・・。
話は、現在のJulia、「Incendio」を作曲した1938年のベニスのLorenzo 、の二人の話が切り替りながら語られて行きます。
ある意味、主役はLorenzoかも知れません。ユダヤ人の若き少年Lorenzoのベニスでのバイオリン制作一家での生活、バイオリン練習、チェロをひく少女との淡い恋、ナチスのユダヤ人狩り、一家離散、胸を詰まらせながら読みました。
(イタリアでのユダヤ人狩りって何故か頭にありませんでした。実は悲惨な列車で家畜の様に国境を超えて北に輸送されていたんですね・・・)

現在のJuliaのパートも一筋縄では終わりません。精神病院に入れられそうになり、「Incendio」の秘密を解くためにイタリアに。そしてそこで彼女の命を狙う影が・・、といつのまにかサスペンスに。色んな謎も最後にはちゃんと回収されます。
で、これほど読んでいて印象の変わっていく本って珍しい。ホラーからホロコースト、悲恋、サスペンス・・、それも無理なく上手に繋がっていて、荒唐無稽と感じさせない、又僅か6万語程度の短い本なのにたっぷり10万語程度の本を読んだ位の充足感がある・・・、傑作です。これを読まずに何を読む?

英語はとても平易で読みやすいです。
で困りました。・・・・・・好きな作家が又増えてしまった・・・。読みたい本がどんどん増えていく。
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