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King of Shadows (English Edition)
著者: Cooper, Susan(著)
販売元: Margaret K. McElderry Books
発売日: 2012年03月06日
種別: Kindle版
価格: ¥877
在庫: 今すぐダウンロードできます。
ページ数: 202ページ
Renaissance: 31位
History & Historical Fiction: 2213位
Social Issues: 1279位

多読国民のレビュー

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2015/01/09 By ユウキ (評価:5点 / ジャンル:FA / YL:7.2 / 語数:48,002)
Nathan Field(Nat)は、シェイクスピア時代と同じ様式で「真夏の夜の夢」をロンドンの新しいグローブ座で演じるため、全米から選ばれて集まった少年俳優たちのひとりで、パック役をやることになっていた。ところがロンドンに着いてから、彼は高熱で倒れ、気が付くとそこは、16世紀末のロンドンで……。
同じ名前の少年が、やはり(当時の)グローブ座でパックを演じることになっており、Nathanは彼と取り違えられたまま、シェイクスピアが率いる劇団でパックを演じることになる。パックが仕える妖精の王オーベロンを演じるのは、シェイクスピアその人だった……。

古典的なファンタジーの名作”The Dark Is Rising"シリーズの作者による、タイムスリップものです。
Nathanはとてもつらい過去を背負い、それを消化できていない少年で、出だしからキリキリと張りつめたテンションで、タイプスリップが起こるまでの部分は、私は結構つらい感じで読みました(アメリカの子供たちってこんな演劇の練習をしてるのかーとか、面白いのですが)。
タイムスリップしてからの部分は、エリザベス朝のロンドンが見て来たかのようなリアルさで描かれており、一気に読みました。特にグローブ座での本番のシーンはすさまじいテンションの高さで息もつかせません。
Nathanが役者として、タイムスリップ当初から高評価で苦労らしい苦労はしない点、ラストのオチがどうにもピンと来ないなど不満な点もありますが、それでもとても面白かったです。
深い心の傷、演劇への愛、舞台に立つことの激しい喜び、喪失感……Nathanの心の動きが、異様な集中力で迫って来ます。
また、Natがシェイクスピアに紹介され、挨拶しろよ、とRichard Burbage(シェイクスピアの盟友の俳優で、グローブ座経営首脳)に言われて、
It was as if he'd said, "Say hello to God."
なんて思うあたり、随所に作家のシェイクスピアへの深い敬愛の情が感じられ、英語圏の作家にとってのシェイクスピアの大きさを窺い知ることができます。

シェイクスピアの引用も随所にあり、結構長いのでそれを読むのが大変だったので(フランス語の台詞とか……)、YLはやや高めです。
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