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The Notebook, The Proof, The Third Lie: Three Novels
販売元: Grove Press
発売日: 1997-06-23
種別: ペーパーバック
価格: ¥ 2,096円 [定価:¥ 2,091]
在庫: 在庫あり。
ページ数: 480ページ
売り上げランキング: 75918位

多読国民のレビュー

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2013/11/02 By めねたおたべ (評価:5点 / ジャンル:HU / YL:5.0 / 語数:103,474)
ハンガリーの作家アゴタ・クリストフの小説。原著はフランス語で書かれているものの英訳版です。シリーズ3作が1冊にまとめられています。この小説は『悪童日記』『ふたりの証拠』『第三の嘘』という名前で邦訳があり、とくに『悪童日記』は衝撃的なデビュー作として世界的に有名なものです。

アゴタ・クリストフは1956年のハンガリー動乱の際オーストリアへ脱出、のちスイスへ移住しました。もともとハンガリー語で書く詩人でしたが、亡命後の移住先ではフランス語で書かなければ生計がたてられないと、フランス語で執筆を開始します。51歳の時発表したのが『悪童日記』で、多くの国で翻訳され、世界的なベストセラーとなりました。

大人になってから習得したフランス語による文章のせいか、英訳も、少し変わった文章だと思いますが、基本的に平易です。最初の"The Notebook"(悪童日記)は、すべてWeを主語にした、現在形の文章の連続で、独特の雰囲気があります。

第1作の"The Notebook"は、戦争中に田舎の小さな町のおばあちゃんの家に預けられた双子の少年が成長していく物語。次の"The Proof"は、小さな町に残った双子の1人がその後どうなったか、にはじまりますが、結末で奇妙な謎を残します。最後の"The Third lie"では、双子の真実がどのようなものだったかがあきらかになります。

基本的に、戦争や占領、亡命で故郷から切り離され、傷ついた人々の物語であり、読んですがすがしくなるよりも、暗い混乱した気持ちになると思います。読後感の良い物語ではありません。ですが、困難の下で人が生きていくことについて、誠実に語られていると思いました。

3部作の中で一番読後感が良く、物語としておもしろいのは最初の"The Notebook"だと思います。もっとも、内容はかなり衝撃的ではありますし、人を選ぶとは思いますが、これだけでも一読をおすすめします。
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