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The Girl With All The Gifts
著者: M. R. Carey
販売元: Orbit
発売日: 2014-06-19
種別: ペーパーバック
価格: ¥ 1,299円 [定価:¥ 1,270]
在庫: 在庫あり。
ページ数: 512ページ
売り上げランキング: 30009位

多読国民のレビュー

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2015/05/12 By 汐まねき (評価:4点 / ジャンル:HR / YL:7.8 / 語数:117,600)
爽やかな表紙とは裏腹に、内容はゾンビもののホラー。
けれど、登場人物の描写がみごとで、キャラクターに寄り添うように、いつの間にかすっかり引き込まれてしまう。物語の最後はゾンビものとしてはよくある展開かもしれないが、それまでのストーリーテリングの素晴らしさのせいか、「予想通り」であることはなんらこの物語の価値を損なっていない。でも、願わくば違った最後であってほしかった・・・。

主人公のメラニーは、クラスで一番頭がいい、特別な少女だ。メラニーは毎朝独房で目覚め、軍曹が銃を頭に突きつけているあいだに、車椅子に手も足も首まで固定され、教室へと向かう。教室には同じように車椅子の生徒たちがいて、メラニーはこの教室で学ぶことが何よりも大好きだった。毎日違う先生がやってくるが、メラニーが特に大好きなのはジャストゥヌー先生だ。いつも優しくて、面白い物語を聞かせてくれる。だから、ジャストゥヌー先生がやってくる日は、いつも楽しみだ。ある日、二人の生徒が連れていかれ、それから帰ってこない。ジャストゥヌー先生もほかの先生たちも、どこか様子がおかしい。そしてある日、メラニーは車椅子に乗せられ、教室ではない場所に連れていかれる。そこはラボだった。

普通の生活を知らないメラニーが、自分の境遇や環境になんの疑いも持たずに、純粋に先生を慕い、喜ばせようとする姿がいじらしい。どの立場にたつかによって、当然なにが「正しい」かは変わる。ジャストヌー先生、軍曹、そしてラボの責任者のドクター・コールドウェルという、まったく立ち位置の違う人びとがそれぞれの事情を抱えながら、それぞれに「正しい」と思う道を行く。メラニーの最後の決断は、メラニーの立場で考えると至極当然かもしれないが、背筋がぞっとした。

語彙のレベルはだいたい中級程度で進んでいくが、ラボのシーンなどところどころで専門的な用語も飛び交い、レベルが急にあがることがあるので、要注意。
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