多読王国 | タドキストの為の無料読書（洋書多読）管理コミュニティ

アメリアの言語感覚がズレているのはきっと親戚のせいだし、住み込みで働くしかないのもきっと親戚のせいなのだろう。それ仕事じゃないよということをしている人ばかりで、中には単なるゴミ屋敷の主までいるし。パンを練りまくり焼きまくる母がもっともマトモという無職ニート一族。そう考えるとアメリアは瓜の蔓になった茄...

「白銀号事件」（原題"Silver Blaze"） の簡約版で、タイトルも変更されている。The sport of kings－王者のスポーツとは競馬のこと。賭博のイメージが強いけれど、本来競馬賭博は競馬そのものとは関係ない。閑話休題。ホームズとワトソンの会話も楽しいし、ホームズ...

17世紀の魔女裁判記録を元にした物語。自分以外の家族は全員魔女だと証言し絞首刑に追いやった少女の視点で描かれる。彼女は魔女は存在する―家族が悪魔と契約し、呪いによって殺人を犯した―と信じているので、小説の全文に歪んだ不気味さが漂う。家族が嫌いという不仲の問題が、自分を愛さない家族は魔女（自分は魔女で...

ペンギンレベル２版と比べて、クルーソーが心配と慎重さからくる絶望と、視点の転換と発見の喜びを繰り返しつつ、不断の努力のなかに希望を、「帰国」への執念を燃やし続ける様子が明瞭に、エピソードごとに効果的に描かれていて良い。たとえば、誰もいない、皆死んだ、どうやって暮らす、からの、でも私は生き延びた、時間...

Momotaro （桃太郎 - Peach Boy），The Crane Gives Back （鶴の恩返し）， Kachi Kachi Mountain （かちかち山）， Grandfather Flowers （花咲かじいさん）， Issun Boshi （一寸法師 - Little One I...

まあそれしかない。

千夜一夜物語から10篇を簡約収録。面白いお話を続けることで女性不信の王の処刑を免れていく王妃だが，最初は「話を途中で切って相手を怒らせながらも続きを待たせる」という手法なのに，その後は「一話完結にした上で別の話を期待させて次の機会を貰う」という形に移行するあたりが真のエンターテイナーに相応しい。メモ...

読みやすいし、音声は無料。ただ面白いのかというと…。たとえライトノベルと呼ばれる現代ジュブナイルでもここまで深みが足りないものは商業レーベルには出てこれないだろう。

アインシュタインがエネルギーと質量の関係「E=mc^2」を見抜き、重力の正体に肉薄して地球上のニュートン物理学と天文の世界での物理学を統一させた「相対性理論」の業績が分かりやすく書かれている。死ぬ間際まで理論の完成に向けて刻苦勉励した様子と、戦争に翻弄され平和主義を掲げたことも説明がある。日本語であ...

「アラジンと魔法のランプ」の簡約版。改めてみると、父亡き後母が夜遅くまで働いているのに「働きたくない」と遊び呆け、食事時だけ家に帰ってくる主人公。「経営者ならやってももいい」という考えの最底辺のニート。ただし地下世界に入れる血筋。成り行きで手に入れた指輪の魔神とランプの魔神をこき使い欲望を叶えていく...

グリム童話の簡約版。死にかけたところを助けてもらったのに、気に入らない行為があったから、礼も言わないどころか "Stupid! Stupid! Stupid!"と連呼して悪態をついて去る"Dwarf"。そのくせまた困ったことが怒ったら当然の助けてもらおうとする...

マーヴィンは友だちに恵まれない。どちらかというと，友達のレベルが平均的10歳のリアルだと思えることが悲しい。そして例外的に誠実さを正しく育ててきた子たちが不当に割を食わされているのも真実だと想像できるのが，なんとも遣る瀬ない。責任を持たないのに他人に指示する，リスクを取らないのに利益は平等に得ようと...

火山の噴火を題材にしたパニック映画ノベライズ簡約版。英文は読みやすいけれど、ストーリー展開は「アメリカ的B級」だなとしか言いようがない。愛する者を大事にし信念に生きる者たちは「幸運にも」あらゆる窮地を乗り越え、逆に、自分の保身・安全や欲を少しでも優先したものは「不運にも」命を落とす。分かりやす過ぎて...

「肘の外側にキスしたら、性別が変わるのよ」という隣の席の女の子の発言が、気になって仕方がなくなり、自分が女の子になりつつあるかもしれないと思い込む。小学３年生だからか、興味の持ち方に性的な部分がなく、女の子は変だ、でも、そういえば男の子だって変だよな、何が違うんだという方向へ進む。ともかくも、「人を...

イギリス国教会を作ったテューダー朝ヘンリー八世の六人の妻の生涯を描く小説。最後の妻が夫の死後に先の５人の妻からの手紙を見つけ、文字が読めず王宮のことも知らない新人侍女に、内容を語って聴かせる体裁。歴史ものとしても恋愛ものとしても良い出来栄え。有能な英国王の最大の誤りは男でないと継げないと思い込んだこ...

短編ＳＦ。星新一よりもリアル寄り、筒井康隆ほどグロない。イブがビズを現実世界（地上）に誘う流れとその旅の描写、結末には文句なし。ただ、このエデンという別世界は誰が何のために作って、どういう理由で普通の世界と並存して、どうやって成立しているのか、ということがさっぱり分からない。明記せずに放って善悪やら...

「白銀号事件」（原題"Silver Blaze"） の簡約版で、タイトルも変更されている。The sport of kings－王者のスポーツとは競馬のこと。賭博のイメージが強いけれど、本来競馬賭博は競馬そのものとは関係ない。閑話休題。ホームズとワトソンの会話も楽しいし、ホームズ...

リカルドはナンパ、だらしない、抜け目ない、誠実、不運。ジゼラは人当たりが悪い、判断が拙速、油断しがち、幸運。短い話のなかでこれだけキャラを立てて話を展開しているのは素晴らしい。ジゼラは幸せなことに原稿を守れたけれど、性格からしてゴシップライターにはなれてもジャーナリストは無理そうだ。カップルとしては...

「死人を殺した罪で収監された」と語り始める女。両親の愛を弟に奪われたといい、若い娘に簡単に手を出す男に引っかかり、私生児を抱えて貧乏看護師人生。弟は成功しても援助してくれず、姉の職を利用してドラッグを手に入れようとする薄情なクズ男。こう語られると同情の余地がありそうだが、実際はこの女自身が語り部なの...

土地の安いハイチの国を金の力で強引に開発しようとするアメリカの男と、昔の人たちが眠る墓地を守ろうとする現地の老人のお話。普通の語彙だけだが、「自慢気」だったり「小馬鹿にした」不愉快な発言、「表面上はYesだが、要求を聞き流しているので実はNo」のような字義とは逆の意味になる返答なども含み会話が面白く...

「もうちょっとだけ」も幼稚な失策の典型、悪い意味でもジョージは期待を裏切らない。少しずつ成長はしているのだけれどね。

タクシーで眠っていたらタクシージャック。携帯電話をプレゼントされていたからラッキーだった、という話だけれど、現在のような普及率だったら犯人はまずケータイを奪うかな。