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The Star of Kazan
著者: Eva Ibbotson
販売元: Puffin Books
発売日: 2006-04-06
種別: ペーパーバック
価格: ¥ 1,035円 [定価:¥ 1,079]
在庫: 在庫あり。
ページ数: 416ページ
売り上げランキング: 282164位

多読国民のレビュー

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2015/03/26 By めねたおたべ (評価:5点 / ジャンル:AD / YL:5.5 / 語数:97,347)
物語はかなり昔のウイーンを舞台にはじまります。主人公の少女アニカは赤ちゃんのころ山奥の教会に置き去りにされていたところを拾われ、ウイーンの大学教授の一家で働くメイド2人を親代わりに育ちます。料理が得意で、友達にも恵まれ、幸せな毎日でしたが、いつもどこかで本当のお母さんが迎えに来ることを夢見ていました。
ある日、同じ通りのお金持ちの家に、親族らしい瀕死の老婦人が滞在をはじめます。その家では老婦人が亡くなるまでのあいだの面倒をみることにしたのですが、実のところ、あまり関わりたくないのでした。お金持ちの家の子どもとアニカは特に親しくはなかったのですが、やがてその子がアニカに老婦人の相手を頼んできます。アニカは当初仕事としてそれを引き受けますが、やがて老婦人の真の友達になりました。老婦人はかつて踊り子としてヨーロッパ中をめぐったときの、いろいろな話を聞かせてくれ、亡くなる前にはアニカに、秘密の宝物を見せてくれました。
老婦人が亡くなってからしばらくたったあと、アニカと育ての一家は驚くべき訪問者を迎えます。なんとアニカの実の母親と名乗る人が現れたのです。実の母はドイツの貴族の娘でした。事情があって育てられずに置き去りにしたアニカをずっと探していた、というのです。アニカはウイーンを離れ、母と北の屋敷へ向かいますが…

ウイーン生まれのイギリスの作家、エヴァ・イボットソンの長編です。この本が出たのは2004年で、イボットソンは2010年に亡くなっています。
2000年に"Journey to the River Sea"(邦題『夢の彼方への旅』)でスマーティーズ賞金賞を受賞、未翻訳の本作では銀賞を受賞しています。

思わせぶりな謎を提示しつつ進行するクラシカルなストーリー、生き生きしたキャラクター、街や料理や生活のこまごましたところの魅力的な描写と、良い児童書に必要なものが全部そろっている感じの本です。ウイーンやドイツ北部が舞台なので、語彙にすこし難しいものがあり、また背景を想像することも必要ですが、子どもに返ったように読んで、大変おもしろかった。翻訳があれば小学生の女の子にはたいへん好まれるのではないでしょうか。
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